どうもgive-keyです。
今回は、優秀なトレーダーになるためのマインドセットということで紹介していきます。
優秀なトレーダーってやっぱり利益を残せている投資家を言いますよね。
更には全体の10%程度しか利益を残し続けているトレーダーがいない世界と言われています。
じゃあ残りの90%は何なのかといいますと、もちろん利益を残せていないトレーダーになります。
ではここで、少し視点を変えてみてください。
チャートというのは、群集心理によって動かされています。
皆が買いだと思えば、レートの方向は上昇トレンドを形成していくはずですし、売りだと思えば下降トレンドを形成していきます。
であれば、多数決方式で90%の方が勝てるはずだと思いませんか?
だって、人数が多ければ多いほどトレンドは形成していくはず何ですから。
でも現実そうじゃないですよね。
そうです、ここにヒントがありそうです。
つまり、10%の勝っているトレーダーと90%の負けているトレーダーには決定的に違うものが存在しているんです。
手法でもない、運でもない、皆さんが裁量出来る分野です。
それは
自分のメンタル・マインドのあり方なんですね。
では勝っているトレーダーがどのようなメンタル・マインドをセットしているのかを知れば、私たちも変化させることで10%の仲間入りできるかも知れないという事ですよね。
それではここからは、勝っているトレーダーが持っているマインドセットを紹介していきます。
参考文献
オリバー・べレス、グレッグ・カプラ.デイトレード マーケットで勝ち続けるための発想術
マーケットの仕組みを理解する
まず一つ目はマーケットを理解することです。
マーケットに対して皆さんはどのような感情を抱いていますか?
恐らく、思い通りに行かなかったり、予測できなかったり、恐怖や不安を抱くかと思います。
はっきり言いますが、マーケットはすごく単純に出来ています。
マーケットにはたった3つの現象しか無いからです。
それは、上昇・下降・レンジです。
どの時間枠や通貨ペアを見てもこれ以上の現象は見ることはあり得ません。
それ位に単純な仕組みなんですね。
ただし、単純と容易を一緒にする人がいますが、これは間違いです。
なぜか説明していきます。
バンドワゴン効果
アメリカの経済学者、ハーヴェイ・ライベンシュタインの提唱している心理現象です。
これは「多数が支持しているからいいものであるはず」、「他人に遅れを取りたくない」といった、大勢の人が選択している事柄が、その事柄の事をよく知らなくても魅力的に見え、人々の支持がより一層高くなる現象です。
例えば、商店街に「1番人気」と広告を打たれている商品とか、一度は手にしたことありませんか?
また、行列になっているお店を見かけると入りたくなるのは、このバンドワゴン効果が働いている証拠と言えます。
これを投資の世界に置き換えるとこうです。
チャートが急上昇しているのを見かけたトレーダーがいた
そのトレーダーは一発をかけてお金を稼ぎたいと考えている
トレーダーはその急上昇を見て、直感的に買いポジションを保有すると判断したため、テクニカル分析をせず、合理的な判断を欠く行動を選択した
ポジションを持ってからまもなく逆方向にレートが動き出した
トレーダーはポジションを中々損切りできずにズルズルと損失を増やしていく
こういったシナリオは皆さん一度は経験あるのでは無いでしょうか?
私も勿論ありますし、失敗したから今自分はバンドワゴン効果にハマってたなと分かるわけですね。
この背景は残酷ですが、成功している投資家の手のひらで踊らされていたに過ぎません。
チャートが上昇してるところに、何も知らない初心者達が介入する事を知っているから、初心者介入での急上昇でポジションを手放し始め、今度はなるべく高い所で買い、初心者の損切りラインを刈って価格が下落するのを待っています。
もはや心理戦ですよね。
マーケットに疑問を持つことは危険
先ほども言いましたが、マーケットはすごく単純です。
マーケットには、上昇・下降・レンジの3つの現象しかありません。
ただし、トレーダー同士の心理戦が介入しているせいで、容易ではなくなっているとお話ししました。
そう考えると、マーケット分析する人でよくありがちなのは、「なぜ」を見定めようとする人がいるんですが、やめましょう。
疑問を持つことで、行動出来なくなるからです。
さらに言うと、なぜの答えはチャートに織り込まれています。
前記事でお話しした「ダウ理論の第一原則」を覚えていますか?
まだ見てないっていう方はこちらをご覧ください。
マクロ経済に影響を与えるような出来事やミクロ経済で影響を与える出来事があっても、超常現象が起こらない限りは平均化することでチャート上は滑らかな動きを維持するんでしたね。
では、ある程度マーケットの理解が深まったのはいいけど、どうすればいいのか疑問に思う方もいるはずなので、私たちはマーケットに対してどのような姿勢で挑めばいいのか説明します。
それは、「なぜを問うより何をを考えろ」です。
言うなれば、チャートが上昇する理由を探すのではなく、何が上昇させているのかを考えましょうというお話です。
上昇する理由は至って単純で、売り手より買い手の割合が高くなるから上昇するからですよね。
そこで、買い手より売り手が上回ったタイミングは何なのか、同じチャートを見てる投資家が何を根拠に売り始めているのかを考えていくんですね。
例えでいうなら、重要水平線のサポート/レジスタンスだったり、上昇トレンドが崩れてきたときだったり、反転シグナルを示したときとかに起こりやすいから売り手が上回ってきたのかと分析できるはずです。
まとめると、
マーケットには数多の投資家が介入しており、その中でもトップクラスの投資家が作り上げたシナリオに乗っかっていく心理を利用されている。
そのせいで、マーケットは複雑だと勘違いしやすいが、至ってシンプルな3つ現象しかない。
また、なぜを考えることに意味はなく、何をを重要視していけばしっかりと分析していけるはずだ。という事になります。
お金に執着するな
2つ目はお金に執着しないということですが、FXを始めるのに執着しないなんて無理でしょと思う方もいると思いますが、少し違います。
FXをするのはもちろん稼ぎたいからするはずですが、ここに落とし穴があります。
お金の増減を見るだけで段々と視野が狭まっていき、お金に対する意識が段々とのめりこんでいき、最終的には冷静な判断が出来なくなるでしょう。
ここで言いたいのは、先ずはお金を稼ぐことではなく、自分の戦略に目を向けてみて下さいという事です。
お金に執着すると、どうなるかお分かりですよね?
損失が発生すると、取り返したくなる気持ちが一気にざわついて感情トレードになって更に損失が損失を招く結果になることは容易に想像できるはずです。
そうならないために、私たちはマーケットに対して戦略を練っていかなければなりません。
戦略の定義は前回紹介した「投資家が陥る3つの罠」の方で紹介しているので、そちらをご覧ください。
ここでは、戦略に対しての4つの注意点をご紹介します。
損失は全ての戦略を否定するものではない
自分が決めた戦略で自信を持って、いざポジションを持ったとします。
ですが、どんどんと損失方向にチャートが動き損切りラインに触れるといった事はざらにあります。
先ほども言いましたが、単純であっても容易ではないからです。
ここで間違ってほしくないのは、その戦略がたった一回の損失で全て否定するものではないということです。
勝率の話でいうと、FXはバイアスに囚われなければ、基本的に勝率50%になります。
ポジションをもった瞬間に上昇するか、下降するかのどちらかしかないからですね。
ここにプロトレーダーが戦略を加えてもせいぜい60%、よくて70%に収縮すると言われています。
つまり、戦略性を加えたところで次のポジションの勝率が100%になることはありません。
むしろ50%のままでしょう。
なぜならその戦略がそのマーケットに有効かどうか判断できませんし、利益を残したとしてもそれは50%の勝率かもしれないからです。
むしろ私たちはお金の増減ではなく、戦略の有効性を確認する方が優先順位が高いようには思えませんか。
戦略の有効性を検証するには、最低○○回
戦略の有効性を確認することがお金の増減に辟易するより、最優先事項だとお話ししました。
では、実際どれだけ検証すればいいのでしょうか。
答えは、異なるマーケットで最低10回が目安と言われています。
異なるマーケットとは、異なる通貨ペアを指しますが、相関性がない通貨ペアを選ぶといいでしょう。
通貨ペアの相関性については、LINE公式アカウント登録してもらうことで期間限定で無料プレゼントキャンペーンを行っていますので、良かったらチェックしてみて下さい。
大体10~12回程度検証し、それでもトータル収支がプラスであればその戦略は有効だとなるわけです。
私たちは利益の損減の影響で、戦略の見方を変えてはなりません。
これが、お金に執着するなの本質となります。
戦略の有用性に心酔するな
今度は自分の戦略が確立してきて、利益を残している時期を想像してみて下さい。
恐らく、この戦略だけで生きていけると思ったのでは無いでしょうか。
それこそが、固定観念に縛られている「現状維持バイアス」です。
もし、その戦略で損失が続いたとします。
私たちはこう考えます。
「相場的に今は相性が悪いけど、いつか機能するだろう」
大体の場合、自分が発生させた損失からは何も学ばず、なんで損失を出したかも考えることが出来ないので、また同じことが起こります。
これを回避する方法は実はあります。
私たちの思考パターンの上位互換クリティカルシンキングです。
批判的思考とも呼ばれますが、言い換えるなら「物事を多面的に観測する思考法」とも言えます。
例えば集団行動について考えると、
- 人は群がって行動したがるけど、なんでだろうか
- きっと皆と同じ行動をしていると安心するからだな、でもなんで安心するのか
- 調べてみると昔から人間の脳は変化していないから、群がって行動しておけば獲物に狙われるリスクが下がるからだ、同じ行動をとれば同じ結果しか得られないけど同じ行動をとる心理を逆手に取られなかったのか
- リーダー的存在が指揮していたから生存していた リーダーは集団行動していないけどなんでだろう
といった思考法がクリティカルシンキングになります。
別の記事で取り上げるのでよかったらそっちも見ていてください。
生まれつきの天才を超える思考法 クリティカルシンキング 序章
事実はチャート上では必ずしも真実を示すとは限らない
ちょっと日本語難しいですよね。
かみ砕いて説明すると、
ダウ理論上ではすべての事実を表しているという第一原則が存在するが、確かに世界の経済指標や金融政策の影響、リスクヘッジ等で買われる通貨が事実としてある中で、その事実がチャートを操作している訳ではないということです。
では、詳しく説明していきます。
ファンダメンタルの影響は必ずしもチャートの方向を決めない
先ほどもかみ砕いて説明した内容ですが、ファンダメンタル要素は確かに短期的に見たときは影響を与えます。
金融政策や、要人発言、経済指標などの影響で世界のパワーバランスが崩れることで、各国の通貨が買われたり、売られたりします。
ただここで考えてほしいのは、私たちが普段見ているチャートは通貨の需要と供給のみで動いているのでしょうか。
答えが分かった方もいると思いますが、そうです。
「チャートを見ているトレーダーがチャートを動かしている」という真実が存在します。
通貨の価値にお金を賭けるのではない
「ドル円見ていると150円まで行きそうだな、流石に150円は安すぎるからそろそろ円買い始まるかもな」
と分析しているのなら今すぐやめましょう。
先ず大前提に150円が安いか高いか決めているのは当本人位です。
投資家全員が150円が安いと感じている訳ではありません。
先ずは、その切り分けを出来ていないと無駄な損失を生むだけになります。
正しくは、投資家たちがその通貨をどのように感じているかに賭けるものです。
今、あるチャートが爆発的に上昇している場面があったとして、この波に乗れば利益が出ると考えるのではなく、「この爆発的な上昇は投資家たちはどう感じているのだろうか」を考えるべきなんです。
この上昇のせいで慎重になっている投資家が、どんな分析をしているのか、更には長期的に見たときにその上昇はどの位の影響を持っているのかに思考を巡らさないと、群集心理からは抜け出せません。
チャートは事実で動くものではない
何度も繰り返しになりますが、チャートを操作しているのは誰なのかを忘れないで下さい。
私たちは同じチャートをみて判断しているのですから、誰の判断に乗っていったらいいかは分かるはずです。
あくまでもチャートは投資家たちの確信によって大きく動きます。
つまり、転換シグナルが周知されたシグナルが派生すれば、投資家たちの思考は「転換が近い」となりますよね。
その明確な確信シグナルに乗っていけば、私たちも利益を抜くことが出来るはずです。
ここで考えて欲しいのは、明確なシグナルはだれが作っているのでしょうか?
答えはもう出ていますよね。
あくまでも投資家たちです。
シグナルは投資家によって捉え方がバラバラですが、分かりやすく感覚でいえば「買い勢力が鈍行してきて、売り勢力に圧力が見えてきたから、売り勢力によって転換シグナルを形成しに動き出すかもしれない」、「この高値更新を妨げる注文をするはずだから、プライスアクションを観察しよう」などと分析し、自分に有利な状況を作り出しているはずです。
どうしても起こったことに対して行動するとラグが発生するため、予想して行動しているからこそ、明確なシグナルが目に見えるんですね。
チャートは結果に対して動くのは一部であり、その大半は予想して行動しているということを念頭に置きましょう。
いかがだったでしょうか。
プロトレーダーになるために必要な要素の前半を紹介してきましたが、心当たりがあり過ぎてグサグサ刺さる内容だったかと思います。
プロトレーダー達は私たちと同じ道を歩んできたからこそ、この厳しい現実を突き付けてくれているある意味の道しるべですよね。
次回は、後半戦になります。
「トレードで成功したいなら人間を辞めろ」、「相場で勝つための3つのM」、「トレーダーに必要な能力」をご紹介します。
それではまた、次の記事で会いましょう。
それでは。