どうもgive-keyです。 今回は、瞑想第三弾というところで、身体に関するメリットを解説していきたいと思います。 これまで、精神面、頭脳面と解説してきましたが、個人差はあるとしても結構有義なメリットが揃っていたのではないかと思います。 家族関係すらも改善 人生を変える瞑想の入門① 脳内環境を改善する瞑想入門② 次は、その身体面のメリットについて紹介していきますので、是非楽しんでいって下さい。 参考文献 Richard J Davidson(2003).Alterations in brain and immune function produced by mindfulness meditation Richard J. Davidson(2013).Mindfulness meditation may relieve chronic inflammation Nirodhi Namika Dasanayaka(2022).Impact of Meditation-Based Lifestyle Practices on Mindfulness, Wellbeing, and Plasma Telomerase Levels: A Case-Control Study Human telomere biology: A contributory and interactive factor in aging, disease risks, and protection How Meditation Boosts Melatonin, Serotonin, GABA, DHEA, Growth Hormone, & More オススメアプリ 【Awarefy】というアプリです。 ストレスに負けないスキルが身につく【Awarefy】 ※携帯専用 有料ですが、このアプリは実はかなり優秀で、マインドフルネス瞑想のプログラムはおろか、ACT(Acceptance and Commitment Therapy) といった、最新の認知行動療法を取り入れたアプリとなります。 ACTは言ってしまえば瞑想の上位版です。 しかも実践的に作られているのでかなり使いやすく、メンタル安定と行動の改善、鬱からの脱却、さらには慢性痛にも大きな効果が期待できるとされています。 免疫能力の向上 瞑想をすることによって、体の免疫機能が変化することが分かっています。 2003年の研究によると、41人の被験者を対象に瞑想を行なったグループと、なにもしないグループに分けて、体の免疫反応を比較するというものがあります。 瞑想グループは、8週間の瞑想プログラムを受けてもらって、瞑想をする前とした後の脳波を測定しました。 一方で瞑想を行なっていないグループにも同等の検査を同じタイミングで測定しました。 そして両方のグループに同じタイミングでインフルエンザワクチンを接種してもらって免疫の反応を比較したところ、抗体力が瞑想を行なっていないグループより瞑想を行なったグループの方が有意に増加していたんですね。 また脳の活動も比較したところ、瞑想を行なっているグループは、ポジティブな感情を司る脳の左側前方の部位が活性化していることも分かっています。 そして、そこの脳の部位の活性化と抗体力は実は相関していることが分かったんですね。 また、心理的ストレスによって引き起こされる慢性炎症疾患(うつ、自律神経失調症、喘息など)に対しても効果があることが分かっています。 ウィスコンシン大学の研究によると、8週間の瞑想プログラムを行ったグループと、瞑想と関連性のない一般的にストレス軽減に効果があるとされるプログラムを行ったグループに分けて、2種類のストレスを与えたあとのストレス軽減レベルの変化を測定しました。 2種類のストレスとは、心理的ストレスを誘発させるTSST(Trier Social Stress Test)と、カプサイシンを混入させたボディクリームを体に塗らせて、2つのグループのプログラムを実行させて免疫と内分泌の測定を行いました。 そこで分かったのは、マインドフルネス瞑想を行なっていたグループの方が、ストレスによる炎症を軽減させたということです。 この続きを読むにはスタンダード会員登録が必要です。 睡眠の質が改善 瞑想の熟練度が上がれば上がるほど、睡眠時間は長くなって、よく寝られるようになると思われがちですが、実は逆なんですね。 瞑想を行なうことで、睡眠の質が向上するので睡眠時間が減少するといった効果があります。 2010年のケンタッキー大学が行った研究では、脳の回復期間と呼ばれている睡眠時間を瞑想を行なうことで、補う事ができることが分かっています。 実際に、瞑想のプロと呼ばれるグループとそうではないグループの平均睡眠時間を測定したところ、そうではないグループの平均睡眠時間は7.8時間だった一方で、瞑想のプロのグループは5.2時間だったそうです。 更に5.2時間しか睡眠をとれていないのに、瞑想中の脳はで睡眠不足のデータが観測されなかったそうです。 また、2013年のユタ大学の研究を見てみると、年齢が20最から45歳までの被験者38名を対象にした研究で、2日間マインドフルネス瞑想を行なってもらい、心臓の反応を見るモニターを装着してもらいました。 ここで分かったのはマインドフルネス瞑想は瞬間でも、感情の安定、身体と感情のコントロール、睡眠前の覚醒の低下が見られたということです。 つまり、マインドフルネス瞑想歴が長い人ほど、睡眠の質が向上していると研究者チームは伝えています。 長寿の可能性 マインドフルネス瞑想を行なうことで、なんと長生きできるといった研究もあります。 2022年のコロンボ大学の研究を見てみると、60人の被験者を対象に、長期的に瞑想を行なっているグループと、そうではないグループ30人に分けて、血漿テロメラーゼレベルを測定しました。 結果は、マインドフルネス瞑想を長期間行っているグループの方が、血漿テロメラーゼレベルが有意に高いことが分かりました。 ちなみにテロメラーゼとはテロメアDNAを生成し、テロメアにくっつくことでテロメアを伸ばす機能を持っています。 テロメアは何かといいますと、染色体の末端を保護するキャップみたいなもので、細胞分裂するたびにテロメアが短くなっていきます。 また、テロメアの長さは限界点があり、その限界点まで達すると細胞分裂できずに細胞が死滅していきます。 テロメアの短くなる速度と、テロメラーゼによるテロメアDNA生成速度が追い付かないと、細胞分裂の限界に達してしまい、細胞が死滅し老化に至ったり、がん発生リスク、心筋梗塞、動脈硬化といった病気と関係性があるんですね。 つまり、瞑想をすることでテロメラーゼが活性化するので、心臓疾患や、がん発生リスクを抑え、老化さえも抑制してくれるという事です。 各種ホルモンの向上 各種ホルモンとは以下の通りです。 セロトニン(幸せホルモン) コルチゾール(ストレスホルモン) DHEA(マザーホルモン) GABA(抑制性神経伝達物質) エンドルフィン(鎮痛剤として体内で使用される神経伝達物質) 成長ホルモン メラトニン(睡眠ホルモン) ある研究によると、上記の7つのホルモンが高まったというデータがあります。 セロトニン 私たちの脳細胞約860億個は、ほとんどすべてがこのセロトニンの影響をうけており、「幸せ」の感情に影響を与える神経物質で有名です。 モントーリオ大学の研究によると、マインドフルネス瞑想はセロトニン生成レベルに直接影響を与えていると示しています。 またハーバード大学の研究でも、8週間の瞑想プログラムを行なってもらったグループの脳内のMRIを見てみると、セロトニンの合成に関わる部位が活性化していたことが分かっています。 コルチゾール ストレスを受けると生成される別名「老化促進ホルモン」は、瞑想を行なうことで抑制できることが分かっています。 ラトガース大学の研究によると、瞑想を行なったグループのコルチゾールレベルはなんと50%も低下していたことが分かりました。 更には、2012年のバーゼル大学の研究とかも見てみると、長期的に瞑想していた人達は、起床時に最も高くなるコルチゾールレベルも低下していることが分かっています。 DHEA DHEAは、通称「マザーホルモン」と呼ばれていますが、この由来は、全てのホルモンの基になっているからです。 ですので、一種のステロイド剤として知られています。 実はDHEAにはもう一つ別名があって、それは「若返りホルモン」と呼ばれています。 その効果は、 性欲促進 代謝促進 精神の安定 と言われています。 そのDHEAは、瞑想をすることでなんと43.77%~90%上昇することが分かっています。 GABA GABAとは、体内で生成できるアミン酸の一種で、正式名称はガンマアミノ酪酸と呼ばれています。 主な効能は、交感神経を鎮めて精神をリラックスさせる効果があり、血圧、中性脂肪、不眠の改善が期待できるとされています。 またこのGABAは、ストレスによって大量消費するので、ストレス社会では常に不足しているアミノ酸となります。 GABAが不足すると、不眠、神経過敏、脳の緊張、不安といった症状が現れます。 実は、そんな不足しがちなGABAを瞑想によって改善できることが分かっています。 2010年のボストン大学が行った研究によると、わずか60分のマインドフル瞑想を行なうだけで、GABAレベルが27%も増加しました。 この研究の対象被験者にはウォーキングを行なってもらっていますが、瞑想の方が運動で得られる効果より有意だという事が分かります。 エンドルフィン エンドルフィンとは、鎮痛剤として体内に使用される神経物質です。 「脳内麻薬物質」とも呼ばれている通り、モルヒネの6.5倍の鎮静作用があります。 このエンドルフィンもストレスによって消費され、エンドルフィンが不足すると今度は、ノルアドレナリンという興奮作用があるホルモンを生成し、不安や緊張による興奮を感じるようになります。 1995年にBiological Psychology Journal で掲載された研究によると、エリートランナーと熟練度の高い瞑想者のそれぞれのランニング度と瞑想終了後における神経科学物質の放出をテストしました。 それぞれ両グループではどちらもエンドルフィンの増加が見られましたが、瞑想の方が有意に高かったことが分かっています。 つまりランナーズハイで味わえる幸福感を、より高いレベルで得られるのが瞑想という訳です。 成長ホルモン 成長ホルモンは、睡眠時に最も分泌されるホルモンです。 成長ホルモンの主な分泌タイミングは睡眠直後の徐波睡眠中で、ノンレム睡眠とも呼ばれます。 このノンレム睡眠ではデルタ波と呼ばれる脳波が頻繁に出現します。 実は、瞑想中はこのデルタ波も観測されていることが分かっています。 つまり瞑想を続けることで成長ホルモンが分泌され、体を若々しく保つことができるとされています。 メラトニン 体内時計を司るメラトニンですが、現代社会では当たり前となったライト類の光に弱く、強い刺激を受けるとメラトニンが減少し、睡眠導入がうまく働かずに生活リズムを崩す恐れがあります。 たとえば、携帯電話の光もメラトニンの減少に大きく影響します。 このメラトニンは、睡眠を誘導する効果以外にも、体の免疫システムを強化し、老化を防ぐことが分かっています。 逆に不足していると、夜中に覚醒したり、中々寝付けなかったりと睡眠障害を引き起こしてしまいます。 ですが、このメラトニンは瞑想することで劇的な改善が見込まれることが分かっています。 ラトガース大学の研究によると、瞑想経験者はそうでない人よりもなんと、平均98%以上の増加が見られ、ほとんどの被験者は300%という驚異的な数字を叩きだしました。 まとめ 以上で、精神面、頭脳面、身体面の各メリットを紹介してきましたが、もう瞑想をしない理由が逆に見つからないんじゃないかと思います。 確かに瞑想関連の論文は、サンプル数が少なかったり、分析者のバイアス等で有益な論文があまりないのが現状ですが、無料で出来てしかも精神面についてはかなりの有効性は確認されているし、試してみる価値はあるかと思います。 しかも投資目線で瞑想を取り入れると考えた時に精神面に優位なのであれば、やった方がメリット大きいと思います。 では、次回は瞑想の実践編です。 動画や、音声を使って実際にやり方を見える化して、解説していきたいと思います。 では、今回は以上です。 次回の記事でお会いしましょう。 それでは。