どうもgive-keyです。
今回はハーモニックパターンを解説していきます。
ハーモニックパターンとは、調和された形を形成することからそう呼ばれています。
調和とは何なのかと言いますと、 自然界に存在する比率が存在するように、チャートパターンにもそれに準ずる比率が存在するという着目点から生まれた分析手法なんですね。
例えば、花びらの数は、フィボナッチ数で構成されている事が分かります。 googleで「フィボナッチ 花びら」と検索すると出てくると思いますので気になる方は調べてみて下さい。
更にその花びらの配置はとある規則に沿っているんです。
その規則とは、皆さんお馴染みの「黄金比」というものです。
この黄金比はフィボナッチ数列から導き出されており、人間が最も調和された比率、最も安定的で美しいと感じる比率と言われています。
その黄金比が実際のチャートパターンを描く際に、投資家たちが無意識に感じる調和された形をトレードの根拠にしていれば、パターンとして現れるのではないかと考えたわけですね。
これをハーモニックパターンと呼んでいます。
そしてこのハーモニックパターンの最大の活躍タイミングは、実は逆張りトレードなんです。
正確にいうと、とある地点で反転するラインやゾーンを先取りできるというものです。
では、実際にこのハーモニックパターンと、それの根拠となるフィボナッチ数列の簡単な解説、メリットとデメリットを解説していきます。
ハーモニックパターンの背景
欧米の方を中心に人気のあるフィボナッチ数列を使用した分析手法です。
日本の方にはあまり馴染みがない手法と言えますが、少し難しいといった印象が強いそうです。
このハーモニックパターンを理解する前提条件として、フィボナッチ数列がどの様にチャート上で機能しているか理解している必要があります。
詳しいフィボナッチ数列については、また別の記事で紹介します。
ここでは簡単にフィボナッチ数列について解説していきます。
フィボナッチ比率
まず、フィボナッチ比率を解説する前にフィボナッチ数列について軽く触れておく必要があるので、例を出しながら説明していきます。
フィボナッチ数列とは、数字の0,1から始まり、次の数字は前回の2つの数字を常に合計し続ける数列のことを指します。
0,1、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89、144、233、377、610、987、1597…
このように0+1=1、1+1=2、1+2=3と規則正しく加算してく数列なんです。
そしてフィボナッチ比率とは、数列内の1つの数値と数列内の別の数値で割った比率を指しています。
例えば、0.1.1.2と並んでいるフィボナッチ数列の1.1を選んで割って比率を出すと100%となります。
また、1.2を選んで割って比率を出すと、200%と50%という比率が導き出せると思います。
この比率がフィボナッチ数列です。
では、他のフィボナッチ数列も見てみましょう。
次は黄金比と呼ばれるものです。
ある数字から前回の数字で割った比率になります。
フィボナッチ数列の項を進めていくと、実はこの161.8%に収束していきます。
この161.8%という比率が最も自然界の中で美しいとされている比率になる訳です。
ゆえに私たちは無意識にこの比率を意識していることになります。
更に次を見てみましょう。
この61.8%とは、黄金比の計算とは反対で、前回の数字から次の数字で割った比率になります。
実はこれも61.8%に収束していきます。
この様にフィボナッチ比率は規則性を持っています。
他の規則性も確認しましょう。
この261.8%は隣り合う整数ではなく、一つ飛び越えた整数を使って比率を導き出したものです。
38.2%は、261.8%で使用した整数の逆数となります。
以上、4つの例を出しましたが、もう分かる通りフィボナッチ比にはある法則性が存在します。
それは、
フィボナッチ比は、フィボナッチ数列全体で一定である という事です。
つまり、ハーモニックパターンはフィボナッチ数列を基にしているので、このフィボナッチ比は必ず意識される比率となります。
実際にハーモニックパターン内で最も使用される比率は
38.2%、50%、61.8%、161.8%、261.8%、361.8%
また、61.8と161.8には√と∜の値も意識されます。
61.8の√の78.6%、∜の88.6%
161.8の√の127.2%、∜の113%
これらはあくまでも補助的に覚える程度にしておくといいでしょう。
金融市場におけるフィボナッチ
では、フィボナッチ数列やフィボナッチ比率の概要を捉えたところで、今度は金融市場におけるフィボナッチを適用するにはどうしたらいいのか説明します。
チャートでは基本的に縦軸で見る価格変動の比率を測定します。
ある価格から他の価格までの変動との関係性をフィボナッチ比率に当てはめてサイズを計算します。
例えば、上記の画像で見てみると価格帯Aの位置から価格帯Bを通って価格C帯まで価格が変動している3つのパターンがありますよね。
価格Aから価格Bの上昇トレンドをABセグメント、価格Bから価格Cの下降トレンドをBCセグメントと定義します。
更にABセグメントの高さをABh、BCセグメントの高さをBChとしています。
ここで再度確認ですが、フィボナッチ比とはある値から前回の値で割った比率のことを指していました。
よってBChの値からABhの値で割ることで、価格Aから価格Cまでのフィボナッチ比率がわかるという訳です。