コンフォートゾーンから抜け出す方法

コンフォートゾーンを抜ける方法 恐怖ゾーン 学習ゾーン 成長ゾーン 恐怖の先にある明るい未来

どうもgive-keyです。

今回はコンフォートゾーンについて解説していきたいと思います。

因みになんですが、コンフォートゾーンという言葉は聞いたことありますか?

コンフォートとはComfortと表記され、意味は「快適さ」です。

私達にとって快適さというのは何なのかと言いますと、今の現状に満足している状態若しくは、変化を受け入れたくない心境状態を指します。

何となくお分かりかと思いますが、コンフォートゾーンというのは、ぬるま湯に浸かっている状態のことを言います。

皆さんは人生を変えたいと、何か新しい事に挑戦したいとは思ってはみても実際に行動に移すのが怖くなっているのであれば、それは間違いなくコンフォートゾーン内にいます。

例えば、毎日運動する習慣をつけたいと思っても、自分の頭の中で何かしらの言い訳を考えていませんか?

  • 毎日運動するほど体力続かないかもしれない
  • 今まで運動してこなかったから出来る自信がない
  • 毎日じゃなくても週1とかでも効果あるんじゃないか
  • 運動する時間がそもそもない

こういったやらない理由探しもコンフォートゾーンですし、トレードにおいても

  • 自分が得意とする相場や、資産、通貨ペアにしか取引しない
  • チャンス相場なのにレバレッジをかけない
  • 自分の手法が通用しない事を目の当たりにしているのに、タイミングのせいにしている
  • ロット数をあげない

このコンフォートゾーンは変化を恐れるあまりに、避ける傾向があります。

私たちにとって変化というのは、ストレスに当たるんですよね。

だからと言って自己成長を止めてしまった場合、最悪、時代の変化に追いつけず足元をすくわれます。

例えば、ネットショッピングのシステムがありますが、ヤフー、Amazon、楽天が大手プラットフォーマーとして君臨しています。

今や、自ら出歩かなくても購入できる時代になっていますよね。

つまり、昔ながらの販売方法を続けていく事は、集客がネットによって奪われているので利益が生めない事になります。

そうするとどうなるかというと、そこのECサイトに参入しなかった店というのは、例外はありますが次々と潰れていっているんですよね。

時代というのは常に変化しているのにも関わらず、私達が変化を恐れているという事はコンフォートゾーン内にいるうちはどれだけデメリットなのかが分かるはずです。

勿論、コンフォートゾーン内にいてはだめだと言っている訳ではなく、それを理解した上で快適さを求めるならこれ以上伝える事はありませんが、少しでも自己成長の為に何かをしたい方、現状を変えたいけど中々変えられないという方には必見の記事となっています。

コンフォートゾーンというのは、人生というくくりでは無くても、人間関係、恋愛においても発揮するものなので、コミュニティを増やしたいのに増やせない方、恋愛で次のステップに進むまでの恐怖感を乗り越えられない方も是非見ていって下さい。

コンフォートゾーンを抜け出す理由

単刀直入に言うと、自己成長の為にコンフォートゾーンから抜け出す事が最大の理由です。

仕事でも人間関係でも、恋愛でも今の現状では前には進まなかったり、何かを変えないといけない状況になった時にそこから抜け出さないと自分の枠組みの中でしか解決できないから、どんどん置いて行かれたり、見失っていくことになります。

ただ気をつけないといけないのは、取りあえず何かに挑戦すればいいんでしょ?とか、今の現状をスパッと切って新しいことしているから俺は大丈夫だよと思っている方は危険です。

このコンフォートゾーンというのは、自己成長の為に抜け出すことにあるのですが、今の環境から逃げ出すために抜け出すことを言いません。

つまり、今の人間関係が進展しないから、きっぱりと縁を切って新しい人間関係を構築してもですね、結局同じ問題に直面するんです。

嫌われるのが怖いから本当の自分をさらけ出せないから、相手に不信感を持たれたとしてもそれは相手との相性が悪かったとして、次の恋愛を求めたりも結局本質から逃げているだけです。

コンフォートゾーンから抜け出していると豪語していても、実際は間違っている事も多いんですよね。

なので今回は、科学的に解明されたコンフォートゾーンの理解と、実際に行動を変える準備段階を学んでもらって、自分が今、変化に対してどの段階にあるのかを確認する方法を行なってもらいます。

その後に各段階に対応した具体的な行動を促すテクニックを紹介していきます。

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4つのゾーンを理解する

それでは早速コンフォートゾーンについて解説していきます。

よくコンフォートゾーンについて誤解があるのは、コンフォートゾーン内かコンフォートゾーン外かの2つに分けられると思われがちなんですが、実は科学的に言うと、4つあります。

マーストリヒト大学のヒューゴ・アルバーツ博士とルシンダ・プール博士が提唱したコンフォートゾーンを離れる必要があるという概念をツール化したものにコンフォート・ゾーンを含む4つのゾーンがあることを教えてくれています。

簡単に説明すると、コンフォートゾーンを抜けた先にあるゾーンは「恐怖ゾーン」と呼ばれるものがあり、

「恐怖ゾーン」を抜けた先には「学習ゾーン」と呼ばれるゾーンがあります。

そして最終的なゾーンが「成長ゾーン」と呼ばれていますが、ヒューゴ・アルバーツ博士達が言うには、私たち人間が成長するためにはこの4つのゾーンをサイクルし続ける必要があります。

コンフォートゾーンから抜け出すことが重要だと謳っている人もいますが、それだけじゃ足りないんですよね。

コンフォートゾーンから抜け出した後に、どんなゾーンが待ち受けているかを理解しないと、成長する事を恐れてまたコンフォートゾーンに戻ってしまうからです。

コンフォートゾーンから抜け出すためのファーストステップは、4つのゾーンについてメタ認知をすることです。

それぞれ解説していきましょう。

コンフォートゾーン

このコンフォートゾーンにいる間は、自分が安心できる状態で周りで起きる出来事をコントロールする事が出来ると思える状態にさせてくれる環境ですね。

何か問題が起きたとしても、その対処法は既に理解しているし、容易に解決できる空間になります。

言い換えると、もう既に慣れ浸しんで飽きている状態とも言えます。

例えば、長年続けている仕事とかはこれまでのやり方しか選択しなかったり、自分の中にない知識が必要な仕事には一切手を出さないなどもコンフォートゾーンですし、若い世代の意見を理解しようとせずに自分の考えを押し付けることも、自分の立場が揺らぐことを恐れてのトリガーとして機能しているため、これもコンフォートゾーンになります。

恐怖ゾーン

4つのゾーンの中で一番居心地が悪いゾーンが、この恐怖ゾーンです。

常に逃げ出したい気持ちに駆られ、何も分からない、何をすればいいかも分からない、何が起きるかも分からない空間です。

これまでの経験も役に立たない上に、暗闇にいるような感覚になります。

よって、未来への未知の恐怖によりコンフォートゾーンから抜け出す勇気を持ったとしてもすぐにコンフォートゾーンへと戻ってしまいます。

ただし、次のゾーンに向かうためには必ず通らなくてはならないゾーンなのでここを避けては通れません。

これだけ言うと、恐怖ゾーンに行きたくないと思う方が大半ですが、この先があることを理解しておくことが重要です。

つまり、なぜメタ認知が必要かというと、この恐怖ゾーンを乗り越えた先があることを知っているかどうかなんですよね。

学習ゾーン

恐怖ゾーンに一定期間いると感じる空間です。

不快な感情をもたらす恐怖ゾーンにて耐え忍ぶことが出来た時に、次なるステップがこの学習ゾーンです。

このゾーンに入ると、学習意欲が増して新しいスキルを獲得したり、なにかコツが掴めそうだったり、頭の中で点だったものがふと繋がりだしたりといった感覚を覚えるはずです。

この感覚になると、今まで不快だった感情が減り、快感が増してくる状態になります。

例えば、新しい仕事を始める時だって何も知らずに色んな壁にぶち当たると思います。

壁が立ちふさがる度に逃げ出したくなって怖気づいてしまうんですが、そこをグッと堪えた先に何が起きるかというと、この壁はもしかしたらこうやって登ったら楽なんじゃないかとか、この壁を乗り越えるツールを身に付ければもっと効率的に乗り越えられるんじゃないかと思い始めるんですね。

壁にぶち当たる度に疲弊していたものが、やり方を変えてみようといった感情にシフトし出すので、恐怖感というのが薄れて快適さに変わっていきます。

これをコンフォートゾーンの拡大と言います。

成長ゾーン

一番快感がすごいゾーンがこの成長ゾーンです。

恐怖ゾーンに長く居座って学習ゾーンに移行してきましたが、更にそれを継続していくと今度は学習ゾーンでの学びを得るゾーンに突入します。

このゾーンの一番の快感は、自分の成長が目に見えて感じる所なんですね。

成長ゾーンとは言わば、恐怖ゾーンで耐えしのげた自分へのご褒美です。

この成長ゾーンに入ることで、自分の夢へと近づけた感覚になったり、これまでできなかった事が増える自分の可能性を信じることも出来ます。

この成長ゾーンに一定時間いると、コンフォートゾーンが拡大してくるので、また恐怖ゾーンに入るチャレンジを初めて、また同じサイクルを繰り返す。

これが、4つのゾーンサイクルになります。

どうですか?

これまでコンフォートゾーンの内か外かしか知らなかった時と、今ではすこし頑張れそうな感覚になれたんじゃないでしょうか?

どうしても人は恐怖だけでは挑もうとはしません。

予め、デメリットしか感じないものにわざわざ進んで挑もうなんて人は早々いませんしね。

ではどうすればいいかと言いますと、恐怖の先をしっかりと見ておくことが大事です。

どうしても恐怖によって視野が狭くなってしまうんですが、その先に何が待っているのかを事前に予測する事がこの恐怖ゾーンを乗り越えられるコツです。

例えば、車の免許を取ろうとしますよね。

今まではバスや電車、自転車、徒歩といった移動手段がコンフォートゾーンですが、恐怖ゾーンというのは車を運転している時です。

熟練ドライバーと同じ道路を走る恐怖、歩行者や乗用車の動きの未知数、複雑な道路や標識を一瞬で判断する瞬発力。

この恐怖を常に感じながら初心者ドライバーは運転している筈です。

ですが、車を乗りたくないってなる人ってあまりいませんよね?

なぜかっていうと、その恐怖の先に車一つでどこまでも行ける楽しさ、自分だけの車を持つ喜び、自分の行動範囲が広がることによって様々な経験が出来る事を知っているからです。

この恐怖を乗り越えた先に待っているものは、最高の見返りがあることを見据えているからです。

恐怖の先に最高の未来が待っているという事はつまり、これまでのコンフォートゾーンに恐怖を感じる事、それは人生を変える道しるべという訳です。

ということで、今度は以下のワークをやってみましょう。

今のコンフォートゾーンを確認

それでは、先ず初めに行って頂きたいワークは「現在のコンフォートゾーンを確認する」です。

これは、自分が今やってみたいけど尻込みしている事や、目の前にやらなくてはならない出来事が迫っているのに中々手がつかない事を最低5個は紙に書き出してください。

勿論、めんどくさいと思っている事でもなんでもいいです。

例えば仕事で必要な資格を取らなくてはいけないと思って見ても、中々時間が無いと言い訳しているとすれば、それは自分がどれだけ勉強しても合格しなかったらどうしようという不安や恐怖からきている感情ですし、

自分の取引ルールが安定して遵守されるメンタルに成長したけど、ロット数をあげたらまたメンタルがかなり揺さぶられる恐怖も、コンフォートゾーンから恐怖ゾーンに踏み出そうとしている訳です。

一方で、目標がないんだよね等と言っている人は間違いなくコンフォートゾーンに入っている上に自ら現状維持を選択しています。

この場合、ジャンルを変えてみるのも一つの戦略です。

例えば、仕事や人生に目標が見当たらないのであれば、新しい趣味を探すためにあれこれ試してみるのでもいいですし、恋愛関係で新たな進展を望むと言った事も目標になります。

新しい趣味で運動系や娯楽系、インドア系、アウトドア系の中からランダムに一つ選んでそれをやってみるといった選択も恐怖は感じるはずです。

また休みの日に目的もなく準備もなく今回は西に旅行してみたり、次の休みは東に旅行してみたりとかでもいいです。

要は、今の状態から恐怖を感じるように仕向ける事が大事なんですね。

何度もいいますが、恐怖というのは成長するためのサインです。

これをしっかり刻んで下さい。

恐怖サインを特定

コンフォートゾーンの確認が終わったら、今度はそのコンフォートゾーンから抜け出すにあたって、どういった恐怖が自分に与えてきているのか、そのコンフォートゾーンから抜け出すときに何に対して恐怖を感じているのかを理解する必要があります。

そしてその理解がこの「恐怖サインを特定する」といったワークになります。

例えば、新しい資格を取ろうとした時に何に恐怖を感じているかというと、全力で頑張ったのに報われない未来が待ち受けているのが怖い、もっと言えばこの感情は自分の自尊心が崩れるのが怖いんだなという事が分かります。

つまり、自分は資格を取ることが怖いのではなく、惨めな自分を認める事が怖いんだなと理解できるわけですよね?

更にその恐怖はどういったサインを生み出すだろうかと考えて下さい。

自分の鼓動が速くなっているのが感じ取れたり、胸の奥で不快な締め付けを感じていたり、呼吸が粗くなったり、全身が熱くなっていきたりといったサインが必ずあります。

これをしっかりと特定しましょうというワークなんですね。

そうする事によって、自分は自尊心が崩れる事に恐怖を感じる場合、胸の奥が締め付けられて呼吸が苦しくなているな、という事が理解できるし、その理解によって次なるステップへ向かうサインでもあることを理解する事が出来ます。

これがかなり重要になります。

この恐怖サインを感じているという事は成長できるサインだから自分が惨めになるのが怖いほど今までチャレンジしてきたのか、スマートにこなすことがどれだけ重要なのか、ましてや自分が惨めになってどんな問題があるのかという考えにシフトできるんですね。

これまで自尊心を守るために何も行動してこなかった自分が、この恐怖こそ成長だと知っているだけでこんなにも考え方が変わるのが実感できるはずです。

こちらも前回のコンフォートゾーンについて最低5個は書き出してみましょう。

学習の機会を特定

そしていよいよ学習ゾーンについての思考を巡らせていきます。

ここではコンフォートゾーンにいることで、どれだけ学びの機会損失をしているだろうかという事を最低5つ書き出してください。

恐怖ゾーンの入り口に差し掛かった時にどうしても後ずさりしてしまうと思います。

これまで恐怖について向き合ったことが無いからです。

そんな時に、この迫る恐怖を避けた時にその先にあるどんな学びの機会を避ける事になるのかを考えましょう。

例えば新しい資格を取ることを避けた場合、新たな知識と既存の資格を複合させて新たな視点で判断できるスキルが得られないだったり、今の会社に必要な資格で有力候補になって昇任する機会を逃してしまうかもしれない、または転職するのに一つのステータスとして新しい仕事や場所で活躍する機会を失うかもしれないと言った具合に、その恐怖を避けた時に発生する機会損失を挙げていきます。

変化しない事を選択した機会損失(デメリット)、学ばない事を選択した機会損失(デメリット)を考えていくといった感じですね。

ここで特にデメリットを感じていないのであれば、それは恐怖に引きずられていますので注意が必要です。

変化させまいと頭の中で言い訳をすごいスピードで反芻していると思うんですが、それは自分の脳の罠です。

脳が変化させたくない理由として「恒常性(ホメオスタシス)」があるからです。

ここでのワークはあまり結果に拘らずに、マインドフルネス的な視点で客観的に分析してみて下さい。

自分を一歩引いて見る視点を持って、この恐怖から避けるデメリットを考えましょう。

長期的な成長の可能性を特定

そして最後のワークですが、学習ゾーンに長く滞在していた場合にどれだけ自分の人生が良い方向に進むのかをチェックするのがこの「長期的な成長の可能性を特定する」ワークになります。

具体的に言うと、この学習ゾーンを経て自分にとってどんなメリットをもたらしてくれるのだろうか、人生レベルでどう変わるのか、個人レベルでどういったものが得られるだろうか、そしてそのメリットが自分の周りにどういった影響を与えるのかという物を確認していきます。

それこそ、昇任して役職を与えられるようになって今よりも給料が増えたり、幅広い知識を得られることで迷いが少なくなって、スムーズな判断力が培われて周りからの信頼が向上したり、より人間関係が広まって、新たな世界を経験できるチャンスに恵まれたりといった可能性を特定していきましょう。

このワークの本質は、学習ゾーンから成長ゾーンに至るまでの間は比較的長いので、いつしか学習ゾーンにいる理由を見失ってしまうからです。

なぜかと言うと、様々な方法で仮説を立てて失敗しながらも継続していく段階が学習ゾーンだからですよね。

要はどれだけ試しても変化が感じられないし意味がないものだとして途中で諦める人もどうしてもいるので、ここのワークは長い学習の先になにが褒美として待ち受けているのかを確認しましょう。というのがこのワークの味噌になります。

行動を変える計画段階を知る

これまで人は現状から抜け出し、成長するためには4つのゾーンを経て、同じサイクルを繰り返していく必要があるという事を学んでもらいました。

現在のコンフォートゾーンを把握し、今どのような出来事に対して恐怖を感じているのか、またその恐怖の正体は何なのか、そしてその恐怖を耐え忍んだ時にどんなメリットがあるのだろうか、又は恐怖を避けた時にどんな機械損失が発生するだろうかを考察してもらいました。

そして最後に学んで得た物は自分はどのように人生に影響を与えてくれるのか、個人レベルでどう影響するのか、自分の周りの人間関係にどういった影響を与えるのかといった事を考察しました。

それでは、実際に自分が行動を変える場合、すぐに行動を変えられるかと言ったらどうですか?

恐らくすぐには変えられないと思います。

それこそ、「そもそも変えようと思ってなかった」かもしれないし、「変えようとは思っているけどどうしたらいいか分からない」といった状態もあるかと思います。

このように自分の行動を変えようとする(行動変容)過程で、5つのステージに分けられます。

このモデルをトランスセレオティモデル(TTM)といい、1983年、米国の心理学者であるジェームズ・プロチェスカ氏とカルロ・ディクレメンテ氏によって考案された「多理論統合モデル」の中核概念の一つになります。

ジェームズ・プロチェスカ氏とカルロ・ディクレメンテ氏が提唱する人が行動を変えるステージは以下の通りです。

  1. 無関心期・・・6か月以内に行動を変える気が無い時期
  2. 関心期・・・・6か月以内に行動を変える気がある時期
  3. 準備期・・・・1か月以内に行動を変える気がある時期
  4. 実行期・・・・行動を変えて6か月以内の時期
  5. 維持期・・・・行動を変えて6か月以上の時期

人が新しい行動を採用し、実際の行動に移せるまでの過程を5つのステージに分けることが出来るんですね。

そして、自分が上記のどのステージにいるかによって適応する支援を提供し、行動変容を促進させることが出来ます。

このモデルはこれから行動を変化させようとしている人が5つのステージのどこかにいる事が多く、この段階を経て適切にアプローチすることで行動変化の後押しとなるように設計されていますので、このモデルを活用して4つのゾーンのサイクルを効率よく回していきましょう、というのが今回のお話になります。

ステージングチェック

それでは、これからTTMにおける5つのステージで、現在どの位置にいるのかをチェックしてもらいます。

これから20個の質問を投げかけるので、自分が変えたいと思っている事についてどのように取り組んでいるかを「YES」か「NO」でお答えください。

それではいきます。

  1. 自分は今の状態で問題ないし変える必要はない
  2. 自分を変える準備は整ったと感じる
  3. 私は変える決心をしたが、まだ取り組んでいないだけだ
  4. 口先だけの人もいるが、私は実際に行動に移している
  5. 私は既に変化しているし、変化によっていい気分も味わえた
  6. 私は準備ができるまで特に変わりたいと思わない
  7. (自分が変えたい行動)を行うのは楽しいが、してはいけないと思うこともある
  8. 自分の問題の解決策が最近見えてきた
  9. 私は(自分が変えたい行動)をすでに減らし始めている
  10. この目標に挑むのは2~3回目だが、今回は成功できればいいと思う
  11. どうせ失敗するのだから、何をしても意味がないと感じる
  12. 他の人に「あなたは変わるべきだ」と言われたことがある
  13. (自分が変えたい行動)を行う前に、私はそれよりも他のことをしなければならない
  14. いったん失敗したこともあったが、いまはまた望ましい行動を実行できている
  15. 着実に前に進んではいるが、このままうまくいくのかどうかが心配になる
  16. (自分が変えたい行動)は人によっては大問題かもしれないが、自分にはそこまでの問題ではない
  17. 変わりたいとは思っているが、どうしたらいいのかがわからない
  18. (自分が変えたい行動)は来週から始める予定だ
  19. (自分が変えたい行動)は本当に難しいが、いまどうにかやっている
  20. 半年間ほど(自分が変えたい行動)を変えることができたが、最近再発してしまった

補足すると(自分の変えたい行動)は、辞めたい行動、改善したい行動、新しく取り入れたい行動です。

例えば、運動習慣を取り入れたい場合

7.運動しないダラダラとした毎日は楽しいけど、それって良くないよな。と思う事がある

13.毎日運動を取り入れる前に、他にすることがあるから後回しにしなければならない

16.運動しないでダラダラと過ごす日々は人によっては問題視されているけど、自分は特に困っていない

18.運動習慣を身に着ける行動は来週から

19.毎日少しでも運動を取り入れているのはしんどいし辛いと感じる事もあるけど、どうにか続けられている

回答を終えたら、「YES」と付けた問題だけピックアップして以下の割り振りで合計を出します。

100点満点で採点し、1問25点で合計を算出していきます。

  • 番号1、6、11、16=無関心期
  • 番号2、7、12、17=関心期
  • 番号3、8、13、18=準備期
  • 番号4、9、14、19=実行期
  • 番号5、10、15、20=維持期

その中で点数が高いステージが自分の今いるステージになります。

これで自分の行動変容の現段階が分かるので、そのステージ毎にどうやって次のステージに向かうのかを考えていくというのがこのTTMになります。

4つのゾーンとか、5つのステージとか多すぎて難しく考えがちなんですが、シンプルに考えて下さい。

4つのゾーンとは言わば、山道です。

谷にいる時は街もあるし、環境も穏やかだし快適ですよね?

ですが、山を越えた先に新たな街があるので行ってみたいんですが、その道を超えるには険しい山道を通っていく必要があります。

一方でTTMにおける5つのステージは自分の住んでいる谷からその山を越えるか超えないかを決断する段階になります。

今の悪習慣の根絶だったり、何かを達成したい事があるにも関わらず行動が伴わない場合の細かい分析と改善がこのTTMと思ってくれれば問題ありません。

それではいよいよ、自分の段階に応じたアプローチを解説していきます。

無関心期

この段階は、近い将来に自分の行動を変えようという考えを持っていない状態にあります。

行動できない理由の一つに、今のままで十分満たされていてこれ以上を求めていないことが多いです。

悪しき習慣をずっと継続しているのは、その習慣を悪しきものとして認識していません。

よって、この認知を変える必要があります。

サードパーソンセルフトーク

自分が変えたい行動に関する情報を集めて、第三者の目線で自分に問いかけて、行動を変えない理由は何なのか、その行動自体の情報を第三者目線で提供し、理解度チェックやフィードバックを得られるように話しかけます。

例えば、ダイエットをする理由はないからそもそも問題視していないとします。

そこで、サードパーソンセルフトークを活用して、ダイエットというのはそもそも何なのかを理解しているのか、そしてその理解度に伴う行動しない理由は何なのかを問いただします。

「ダイエットは周りからしたほうがいいと言われるけど、自分の体だからどう管理したって関係ない」

『でも〇〇は、一度もダイエットしようとは思わなかったのか?肥満の危険性を理解しているか確認してみよう』

「肥満度の危険性なんて本気で調べたことなんてない」

『なら先ずは肥満の危険性を調べてみるだけでもいいんじゃないか?』

こんな感じで、一人二役みたいな感じで自分の感情を切り離して自分を探っていきましょう。

サードパーソンのテクニックは

第三者の目線が己の自制心を爆上げする妙技 サードパーソン・セルフトーク

こちらをご覧ください。

周囲へのリプレイザル

今まで何気なく見てきたもの、感じてきたことを再評価していきましょう。

何をしたらいいかわからない時は、大きく物を見がちです。

なので先ずは身の回りにあるもの、感じているものを変化させてみます。

例えば、テーブルにお菓子を常に置くことをやめるだったり、御飯中は、ながら食いをやめるとかでもいいですので、小さな変化を起こしてそれを成功させていくと、だんだんと自分にも変化が起こせるんだと認識していきますので、無関心期から関心期にシフトしていきます。

関心期

関心期とは行動変容について思考を巡らせている段階です。

この段階では、変えたい行動のメリットとデメリットが拮抗し、どちらつかずな状態なのでかなり不安定かつ、一番行動変容が難しいステージになります。

かなりの時間が必要とする可能性もありますが、ここでは変化するメリットと、変化しないリスクをそれぞれ考えていきます。

自己へのリアプレイザル

変化させようかさせまいかといった狭間にいる状態では、決断力が鈍り先延ばしする可能性があるので、ここで自分にとってその変化したい行動がどのようなものかを確認していきます。

まず最初にその変化させたい行動が自分の信念とする価値観に沿っているかを確認しましょう。

例えば、自分の価値観が周りから魅力的に見られたいとします。

となると、肥満体質はその価値観に照らし合わせてみるとどう感じるのか、その価値観に沿って行動を変えることでどのようなメリットがあるのか、そしてその価値観に逆らった場合、どのようなデメリットがあるのかを確認します。

周りから魅力的に見られたいから先ずはこの肥満体質を改善しなければならないが、そうなると運動や食事制限が必要になって来る。

運動をすることでダイエットになるだけではなく健康的な生活が送れるし幸福度も上がるかもしれない、またストレス発散にもなるから精神的にも肉体的にも絶対やるべきだ。

食事制限はめんどくさいけど、断食テクニックがむしろ細胞の活性化を促すらしい。

肌もきれいになるし、自分の価値観にドストライクな目標だ。

一方で、肥満体質のまま過ごすとどうなるか、恐らく自己嫌悪に陥って自暴自棄になって人目を気にしなくなるだろうな、そして生活リズムも崩れるだろうし、良質な睡眠も取れなければ偏食によって健康被害が底知れないだろう。

このように自分の価値観を指標にすることによってどうしたら自己幸福度が向上するのかを考えていくことで、自ずと行動する理由にもなっていきます。

自分にどんな価値観があるかわからないって方は

己を正しく知る価値観リスト

こちらを確認してみてください。

準備期

準備期とは変えたい行動を取り掛かる準備が出来た段階です。

変化させることを自主的に行動している方がこのステージになります。

このステージにいる方は気持ち的にも変化を受け入れているので、あとは実際の行動に移すことが重要になります。

スモールゴール/クィックウィン分析

スモールゴールというのは長期的な目標に対して、小さなゴールをいくつも設定してモチベーションを維持しながら確実に目標達成させるためのテクニックです。

そしてクィックウィン分析というのは、スモールゴールとさほど変わりませんが、その変化させたい目標の小さなゴールにしっかりと意味のあるゴール設定を分析するのがこのクィックウィンになります。

私たちは、大きな目標を立てたがる一方で、立てて満足することが多いんですね。

結局具体性がなければ想像もできないので、自分がその長期的な目標に対してどの位置にいるのかを知る行為はかなり大事になってきます。

スモールゴールやクィックウィン分析は後程記事で解説しますのでお待ちください。

コピペプロント

このテクニックは簡単に言えば人の真似事です。

成功者の戦略とかはネット上に転がっていたり、本とかでも公開されているのでこの戦略を真似するだけでかなり目標達成率が上がります。

アンジェラ・ダックワース博士が提唱したテクニックですが、以下の実験を見てみましょう。

「運動量を増やす」という目標に対して、1028人の被験者を3つのグループに分けて実験。
 
①コピペ・プロンプトを実行
→被験者に「運動量を増やすための手伝いをします。」と伝え、被験者から友人の模倣・友人に運動方法やモチベーションアップの具体的な方法を尋ねさせた
 
②疑似プロンプトを実行
→被験者に「運動量を増やすための手伝いをします。」と伝えたが、具体的な方法には触れなかった
 
③何もしない

何がわかったかというと、①を採用した被験者の運動量が飛躍的に向上したんですね。

この結果を分析すると

『帰属意識』と『同調心理』と『コミットメント』

の複合的で応用が利いたテクニックになるかと思います。

つまり、自分の身近な人でも勿論いいですが、何か他人で成功体験したおススメのテクニックや方法を愚直に淡々とこなすことで、目標達成率が上がるという訳です。

ただ真似するだけ目標達成率がかなり向上するのは面白いテクニックですよね。

実行期

この段階は行動を起こし始めている状態なわけです。

そして行動したばかりなので、逆行のリスクが最も高い段階になります。

要は、行動に移し始めているけど、成果が出ていない段階なのでモチベーションの維持が難しいんですね。

条件刺激の回避

これは、問題行動のきっかけとなる状況やほかの原因を制御しましょう。というものです。

例えば、体重を落とすといった目標を立てたときに断食や間食をなくすといったゴールを設定したとします。

最初の頃はモチベーションだけで行動を制御したり、制限したりできますが、段々と抑制する問題行動のけっかけ次第で元に戻ってしまいます。

これを防ぐには、問題行動を引き起こすトリガーを徹底的に回避しましょう。

コンビニを通る道を避けたり、現実味を持たない電子マネー等を持たない、どうしてもお腹が空いた場合は果物やヨーグルト、豆類を食べてお腹を満たすといった代替行動など暴飲暴食のトリガーを引かないように自分の行動を管理しながら回避するといったテクニックになります。

進捗の見える化

私たちのモチベーションを保つために、嘘でもいいので前に進んでいる感覚を常に維持することが重要になります。

そのためには決めた目標の進捗を積み重ねていってゴールをイメージするといった進捗の見える化を行いましょう。

例えば、参考書を使って勉強するとしたら、始めたページに黄色の付箋紙を張り付けておいて、勉強が終わったページで赤色の付箋紙を被らないように貼り付けます。

勿論、色は何色でもいいです。

そのあとに、参考書をたたんで色違いの付箋紙の距離を見てみると、どれだけ進んだのかがわかりますよね。

こうやって継続的に進めていく過程でどれだけ進んでいるのかというのを見える化することで、私たちのモチベーションは高い位置で保つことができるんですね。

絶対指標

進捗を確認する上で必ず設定して欲しいのはこの「絶対指標」です。

自分の目標設定で何か数字を指標としてその数字を見ておけば、進捗が分かるような絶対指標を作っておくことをお勧めします。

またその絶対指標を追い求めることで自分の人生にどのような影響を与える指標なのかを確認しましょう。

例えば、ダイエットで絶対指標を設定するとなると、BMIや目標体重になるかと思いますが、その目標の意義を明確にしていないことが多いです。

その絶対指標に設定した目的は何なのかまで設定します。

ダイエットで50kgまで落とすといった目標を設定したら、そのあとその体重になったら自分の人生はどうなるのかを明確にしましょう。

50kgまで落としたら、海へ行ってナンパして、成功したら人生バラ色になるだろうなだったり、好きな人に振り向いてもらって何が何でもこの恋を成功させることで自分の人生を充実させてくれるといった設定方法に変えていくことでその達成目標までブレずに行くことが出来るはずです。

維持期

この段階になると、新しい行動が得られている利得を感じる状態になり、問題行動が再発するリスクが激減します。

本人も再発するリスクが減少していることを自覚していますが、ふとした瞬間に再発してしまうことが決してないわけではありません。

変化を継続できているのでこのままキープできるのが理想になります。

タスクフォーカス/ゴールフォーカス

このテクニックはゴールに向けての集中する矛先を変えて、やり遂げる力を助けるテクニックです。

先ずはゴールフォーカスは自分のモチベーションがかなり高い状態、つまりイケイケな絶好調のタイミングでは自分で決めたゴールに集中してやるべきことをやり続けるテクニックです。

一方でスランプに陥ったりとか、モチベーションが中々高まらないといった状態はどうするかといいますと、タスクフォーカスを使います。

やり方はとてもシンプルで、タスクに集中するだけです。

具体的に言うと、自分のゴールに向けて進んでいてもゴールに意識を向けられない場合、目の前の事に集中して淡々とこなすテクニックです。

例えば、ダイエットであればゴールフォーカスは50kgまで落とす、肉体美を手に入れるとすると、タスクフォーカスはジムに最低3回行く、30分間走りこむといった目の前のタスクに集中するテクニックです。

自分の状況に応じてこのゴールフォーカスかタスクフォーカスかを変えていってください。

物事がうまくいっている感覚だったりとか、何とかなりそうといった感覚の場合はゴールに向けて突き進めばいいですし、あまりうまくかないな、いつも以上に疲弊するなと感じるのであれば、タスクフォーカスで目の前の事だけを見て淡々とする方向にシフトしていくといいでしょう。

チートデイ

チートデイとは自分を甘やかす日というもので、よくボディビルダーとかに筋トレ中に減量期に差し掛かったところで食事制限を設けますが、ある一日は食事制限を無くして食べたいものを食べるといった感じです。

よく、せっかくこれまで頑張ってきたのに自分を甘やかすのは返って逆効果だよという人もいるんですが、これは意図的にそういう日を作ることに意味があります。

間隔としては週に1回です。

例えばダイエットしているとするなら、間食やお菓子を制限しているとしますよね?

このチートデイは週一で間食やお菓子を食べていい日を先に決めておくんです。

先にチートデイを決めておくことがポイントなので、気分で今日はチートデイにしようというのはダメです。

毎週日曜日は自分を甘やかす日に設定したり、7倍の日にちはズルしてもいい日に先に予定として組み込むことをお勧めします。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は、自分の人生を変えるためのゾーンを4つ紹介しました。

人生を変えるためには必ず恐怖が付きまといます。

ですがその恐怖の先にご褒美が待っていることを理解してもらいました。

また、行動するために準備段階として5つありましたよね。

自分がその5つの段階のどこに所属するのかのテストを行ってもらい、そのあとに各段階に対応したテクニックを紹介してきました。

その人生を変えるために常に成長し続ける必要があるので、次回の記事では目標達成に必要なテクニックを紹介していきます。

それでは次回の記事でお会いしましょう。

参考文献

Focus: Use Different Ways of Seeing the World for Success and Influence

Copy-Paste Prompts: A New Nudge to Promote Goal Achievement

Hugo Alberts and Lucinda Poole (2020) Leaving the Comfort Zone

Stages and Processes of Self-Change of Smoking – Toward An Integrative Model of Change

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